「満洲国」文学研究会紀要論集
『中国東北文化研究の広場』のご案内
下に既刊号の案内(創刊号・第2号・第3号の目次、発刊のことば)があります。定価1000円です。また会員の方は年会費1500円をお支払い頂ければ、郵送いたします。
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〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1 東京外国語大学 総合国際学研究院(橋本雄一)
「満洲国」文学研究会事務局
TEL:042-330-5281
E-mail:yuhashimo( )tufs.ac.jp (@を補う)
『中国東北文化研究の広場』第3号の目次
【論考】
1920 年代奉天における新劇活動の諸相 ―― 『盛京時報』掲載演劇関係記事の検証を通して … 大江千晶
国土淪陥 文人何為 ―― 以偽満洲国作家爵青為箇案 ………………………………………………… 劉暁麗
植民地時期韓国文学と満洲国 ―― 最近の韓国の研究傾向を中心として …………………………… 徐 榮イン
「大東亜」の中の/「大東亜」に対する“他者”―― 第一回大東亜文学賞と爵青「黄金的窄門」、石軍「沃土」… 橋本雄一
【資料】
古丁の散文詩集『浮沈』・解説 ………………………………………………………………………… 岡田英樹
【復刻】 古丁『浮沈』 …………………………………………………………………………………… 岡田英樹編
【復刻】 東亜同文会『東亜週報』第3 号 ……………………………………………………………… 石田卓生
『満洲報』文芸欄の研究(一) ── <星期副刊>の作家と作品 附録:<星期副刊>目次(部分) … 大久保明男
【書籍紹介】
田中克彦『ノモンハン戦争 モンゴルと満洲国』 ……………………………………………………… 石田卓生
忘れ得ぬ面影 ―― 研究会にお関わり下さった故人を偲ぶ ………………………………………… 編集委員会
「満洲国」文学研究会 活動報告(2009.1〜2012.7) ……………………………………………… 編集委員会
執筆者一覧
2012年8月刊
『中国東北文化研究の広場』第2号の目次
【特集 雑誌と新聞にみる植民地表象】
中国語雑誌『新満洲』に見る一つの可能性
―― 掲載された詩歌が持つと思われる「反満抗日」的意味あいの分析 …………… 史東陽
『フフ・トグ』(青旗)紙とは何だったか ── 「新京」で刊行されたモンゴル語新聞の紹介
附録:掲載文学作品一覧(1941-1945) ………………………………………………… ウリジバヤル
中国語による大東亜文化共栄圏 ―― 雑誌『華文大阪毎日』・『文友』の世界 …… 岡田英樹
【論考・翻訳】
偽満洲国的“附逆作品” …………………………………………………………………… 劉 暁麗
大内隆雄と東亜同文書院 …………………………………………………………………… 石田卓生
国境を越える同窓会 ―― 植民地期大連の日本人学校同窓会の分析を通して…………佐藤 量
王秋蛍と爵青の応答から考える植民地の「現実」・空間・時間=差(附翻訳) …… 橋本雄一
「満洲国」の留日学生駱駝生と東京左連 ………………………………………………… 大久保明男
翻訳:兪鎭午「新京」 ……………………………………………………………………… 柳 水晶
【特別寄稿】 狼山(おおかみやま) ── いとおしの幼ならはそのとき ……………秋原勝二
拙著『「満洲」経験の社会学 ──植民地の記憶のかたち』出版にさいして …………坂部晶子
佐藤春夫「蘭の花」再考 ──前号の拙稿への部分的差し替えとして …………………田中益三
「満洲国」文学研究会 活動報告(2007.9〜2008.12) …………………………………編集委員会
執筆者一覧
2009年3月刊
『中国東北文化研究の広場』発刊のことば
「満洲国」文学研究会は発足当初より、「設立宣言」で表明したように、「満洲国」下で生まれた中国語文学テクストの研究を一つの目標として掲げながら、同時代の社会や文学テクストをめぐる周辺事情をも研究対象としてきました。
これまでの定例研究会や読書会のなかで、様々な研究分野から多大な刺激を受けてきました。たとえば中国現代文学、映画研究、教育学、社会学の視点からの研究報告や、『作文』の秋原勝二氏、日本植民地下に印象深い言葉を紡いだ作家である梅娘氏、北京社会科学院の張泉氏の講演などです。2005年に始めた「満洲」体験者や他分野の研究者からお話をうかがう読書会からも興味深い示唆を受けてきました。
こうして、本研究会が目指す総合的な視角はいっそう明確になってきました。すなわち、「満洲国」に生まれることとなった文学テクストは、それを包みこんでいたさまざまな社会の局面、さらに一つの社会を生み出した歴史的環境、そしてその後のさまざまな記憶のあり方、などから切り離されては論じることができない、というものです。
たとえば「満洲国」、すなわち「東北淪陥区」という時間軸(1932-1945年)や空間軸(中国東北部)で構成された場所は、一つの広場でした。植民地という名でも呼ばれるその広場に生まれた文化事象は、さまざまな社会的交通やさまざまな他者たちの異なる声が生みだす交流と衝突のなかにありました。
このような認識のもと、われわれの紀要もまさにこの「広場」のようであることを願います。異なる分野の視点や対象が数多くこの広場に集まり、相互に交流しあいながら、「満洲国」をも包みこむ中国東北地域をめぐる文化研究の新次元を切り開いていきたいと考えます。
「満洲国」文学研究会
橋本雄一、大久保明男
『中国東北文化研究の広場』創刊号の目次
目次
発刊のことば
張赫宙の大陸開拓小説「氷解」を読む─主人公・作家・読者のエスニシティ― ……………柳 水晶
『芸文志』と満日文化協会 ……………………………………………………………………石田 卓生
皇帝、長城と橋のイマージュ─佐藤春夫・戦時歌謡・保田與重郎― ………………………田中 益三
「辺境」をめぐる植民地=帝国の言語と文学の言語─「満洲国国境地帯法」と中国人作家、石軍の小説─
………………………………… 橋本 雄一
「南玲北梅」(南の張愛玲、北の梅娘)について─併せて「オーラル・ヒストリー」にどう対すべきか─
…………………………………張 泉
翻訳:古丁のエッセイ一篇、作品の序文二篇 …………………………………………………梅 定娥
「牽牛房」をめぐって ─蕭紅『商市街』より─ ………………………………………………平石 淑子
満洲国期的新詩想象 ─《詩季》雑誌考述─ …………………………………………………劉 暁麗
『盛京時報』の文芸欄<文学>概観 附録:掲載作品・記事総目録………………………大久保 明男
『華文「大阪毎日」』「東亜文藝消息」に見る「満洲国」の作家の動向 ………………………宮入 いずみ
回想録:張作霖爆殺現場の余燼にたちあって ……………………………………………… 庵谷 磐
「満洲国」文学研究会これまでの歩み
2007年9月刊
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